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適応障害とはどんな病気?

適応障害とはどんな病気?

適応障害とは、学校や会社、家庭などの身の回りの環境にうまく適応することができず、不安感やいらだち、集中力低下などさまざまな心身の症状があらわれて社会生活に支障をきたしてしまう症状のことを言います。一般的な認知度はあまり高くありませんが、うつ病と同じくらい多く見られる病気です。環境が大きく変化したときには誰にでも起こり得る身近なもので、520%の確率で発症する可能性があると言われています。

 ICD-10(世界保健機構の診断ガイドライン)によると「原因となるストレスを生じてから1か月以内に発症し、ストレスが解消して6か月以内に症状が改善する」とされています。つまり、ストレスのかかる環境から離れることができれば、さまざまな心身の症状が改善することができます。
 発症中でも環境によって症状の負担を防ぐことができます。例えば、仕事があるとストレスのかかる環境にいるため憂うつ感や不安感、いらだちが生じてしまいますが、休日に趣味などのストレスのかからない環境を作ることで、ストレスを軽減でき適応障害の重症化を防ぐことができます。しかし、長い間ストレスのかかる環境下で我慢を続けているうちに重症化してしまい、休日のストレスのかからない環境にもかかわらず楽しむことのできないうつ病など引き起こす可能性もあります。このように適応障害はうつ病などの症状と隣り合わせのため、早めの対処が必要です。

 ストレスの感じ方やとらえ方は、人それぞれで大きく異なります。そのため周りからすれば環境の変化はが些細に映ったとしても、その人にとって強いストレスとなり適応障害を発症してしまうことがあります。それは決して、本人の弱さだけが問題であるわけではありません。また、「本人の弱さ」だけで片づけられて本質を理解されないことが、ストレスに拍車をかけてしまうといったケースもみられます。
 自分が望むように生きていける方は、世の中でもごく僅かだと思います。職場や家庭などで様々な変化にさらされて、そこに適応していくことが求められます。ただ、それができない方=「弱い」「甘い」「努力していない」ではありません。適応障害の本人は必死に変わろうと努力しています。しかし「何とか適応しようと努力してもうまくいかない」「わかっているのにできない」「この状況が伝わらない」といったようにストレスが積み重なっていきます。そこで大切になるのが周りの人々です。決して、「自分に甘いだけ」「わがまま」「都合がよい」という考えは控えてください。まずは、先入観を捨てて話を聞くようにしましょう。その際、否定的な言葉を言うのではなく、最後まで聞くようにしましょう。最後まで聞き話すことで、本人もその方も認識が一致し本質が見えてきます。そして、ストレスの環境下から離れることができる場合、なるべく離してあげましょう。離れることができない場合、次のステップとしてカウンセリングや薬物治療などあります。適応障害は一人で解決しようとせず、周りの人々や病院とともに治療していくことが重要です。いち早く周囲の人が気づき理解して、サポートするようにしましょう。

適応障害の原因

適応障害の原因は主にストレスです。どの場面において、何らかのストレスを皆さんは感じています。それは決して悪い場面だけに限らず、良い場面においても言えることなのです。

環境

  • 仕事、学校などに置けるストレス
    人間関係、いじめ、パワハラ、セクハラ、仕事でのミス、多忙、仕事量、転校・転勤、昇学・昇級・降級など
  • 日常生活に置けるストレス
    喧嘩、失恋、引っ越し、騒音、近所トラブル、金銭の貧窮、結婚、出産、育児など

また、本人の性格も原因のひとつと考えられています。同じ環境下においてストレスと感じる人と感じない人がいます。ストレスと感じてもその対処ができる方とできない方がいます。このような物のとらえ方や対処の仕方といった元々の性質も大きな原因と言えます。では、どのような方がなりやすいのでしょうか。以下にまとめてみました。

本人の性質

  • これまでストレスに無縁だった
  • 自己表現が苦手
  • 完璧主義
  • 頼まれると断れない
  • 0か100で物事をとらえる
  • 人の発した言葉を考え込む
  • 自分のストレス解消法を見つけていない

など

完璧を求めるあまり自分を追い込んでしまったり、考え込むにつれマイナス思考となり、悪い方向へとどんどんとらえてしまったりすることで、他の人からするとなんともないことがストレスに変換されてしまいます。「人に頼れば良い」「思いを伝えればいい」と感じてしまうかもしれませんが、そのようなことが苦手の性格です。これも「甘い」「わがまま」ではなく、その人の性質です。そして、ストレスの解消法を見つけれずにいると、ストレスが積み重なり適応障害へと発展します。

 

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